この1995年の論文で、ブライアン・ロナルド・ウィルソン教授は、現代における精神的ニーズを満たすために、サイエントロジーのような新しい宗教が現れることで問題が生じた時に、宗教を定義する際の方法論的問題を検討します。 これは、いくつかの新しい宗教が、伝統的または通常化された宗教的表現の形とは異なる方法で、その神学と慣行を表現するかもしれないことを意味します。 しかし、これはそれらがいかなる形であれ、真の宗教形態ではないということを意味するものではありません。 逆に、それらは国内法や国際法によって保護されている宗教的表現の形式と同じように、寛容と尊敬と保護を受けなければなりません。 ウィルソン博士にとって、サイエントロジーは、「世界的に明確な方向性を持つ、世界的に認められる新しい宗教の一例であり、特に社会改革を推進する任務、特に 医療、教育、宗教の自由を守っている」と述べました。 彼によると、「サイエントロジーは、救済へと導くテクニックを規範的、合理的なものにすることを要求する点において、キリスト教と仏教の救済論の仕組み両方とは完全に異なっています。 それは精神的訓練に、確実性と実用的正当性のある体系を導入しようとしており、精神的目標へ現代的、技術的方式を適用します。 サイエントロジーは、世俗世界がますます科学に支配されている時代に出現し、精神的啓発と救済に向かう手段として、人は合理的に考え、自分の混乱した感情をコントロールすることが必要だという考えに献身しています。 それは、私たちの多元的宗教文化における、現代の多様な宗教的表現の中のひとつの重要な潮流を示しています。」 ウィルソン博士は、「信仰と実践の自由という基本的人権が維持されるならば、正確に何が宗教を構成するのかについての古いステレオタイプは放棄することが不可欠になります」と結論付けています。 サイエントロジー教会は同意します。そしてこの理由から、国連の世界人権宣言を支持し、推奨することで、人権を事実とします。 この中には世界人権宣言の第18条が含まれています。「すべての人は、思想、良心及び宗教の自由に対する権利を有する。この権利は、宗教又は信念を変更する自由並びに単独又は他の者と共同して、公的に又は私的に、布教、行事、礼拝及び儀式によって宗教又は信念を表明する自由を含む。」
ブライアン・ロナルド・ウィルソン博士(1926–2004年)は、オックスフォード大学の社会学名誉助教授でした。 1963年から1993年まで、オックスフォード大学オール・ソールズ・カレッジで特別研究員として勤め、1993年に名誉研究員として選任されました。 彼は50年以上にわたって、英国ならびに米国、ガーナ、ケニヤ、ベルギー、日本、その他の諸国における少数派宗教運動の研究を行ってきました。 ウィルソン博士は、1955年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで社会学博士号を取得し、多数の論文を執筆し、数十冊の書籍を著作・編集しました。その内訳は、Sects and Society: The Sociology of Three Religious Groups in Britain(1961年); Patterns of Sectarianism(編集、1967年); Religious Sects(1970年、フランス語、ドイツ語、スペイン語、日本語にも翻訳); Magic and the Millennium(1973年); Contemporary Transformations of Religion(1976年、 イタリア語、日本語にも翻訳); The Social Impact of the New Religious Movements(編集、1981年); Religion in Sociological Perspective(1982年); The Social Dimensions of Sectarianism(1990年); およびA Time to Chant: the Soka Gakki Buddhists in Britain (1994年)などです。 1984年、オックスフォード大学は、氏の出版物の価値を認め、文学博士号を授与しました。 1992年、ベルギー、ルーヴァインのカトリック大学では名誉博士号が授与されました。 1994年、氏は英国学士院の特別会員に選ばれました。
サイエントロジー、社会科学そして宗教の定義
by ジェームズ A. ベックフォード(イギリス、ワーウィック大学社会学教授)
社会の変化と新宗教運動
by ブライアン R. ウィルソン博士
(オックスフォード大学・社会学名誉助教授)
サイエントロジー教会
by ユハ・ペンティカイネン、マーヤ・ペンティカイネン(フィンランド、ヘルシンキ大学)
サイエントロジーと他の宗教との関係
by 澤田二美雄(沙葉)(唯一神道秘伝八代目継承者、アフルル・バイト世界連合総務)
サイエントロジーの宗教的性質
by ジェフリー・パリンダー博士(メソジスト派聖職者、ロンドン大学比較宗教学教授)
宗教哲学、宗教および教会
by G.C. オーサイゼン(南アフリカ、ナタール州ダーバン・ウェストビル大学宗教科学教授)
サイエントロジー ― 新しい宗教
by M. ダロル・ブライアント博士(カナダ、ウォータールー大学レニソン校宗教・文化学教授)
棄教者と新しい宗教運動
by ブライアン R. ウィルソン博士
(オックスフォード大学・社会学名誉助教授)
サイエントロジー:その宗教組織と教義の分析ならびに比較
by ブライアン R. ウィルソン博士
(オックスフォード大学・社会学名誉助教授)
新しい宗教運動に関する棄教者による証言の信頼性
by ロニー・クリーバー博士(宗教学教授)
シー・オーガニゼーション、そしてサイエントロジー教会内でのその役割
by フランク K. フリン博士(宗教学助教授)
サイエントロジーの宗教的性質に関する簡潔な分析
by J. ゴードン・メルトン(ベイラー大学)、サミュエル・ヒル、ギャリー・ブーマ、アービング・ヘクサム
サイエントロジー教会の宗教儀式
by ブライアン R. ウィルソン博士
(オックスフォード大学・社会学名誉助教授)
サイエントロジーは宗教なのか?
by アラン W. ブラック教授(オーストラリア、ニューサウスウェールズ州アーミデール、ニューイングランド大学社会学準教授)
サイエントロジーは宗教なのか?
by ディーン・ケリー(全米キリスト教会協議会)
宗教に対する寛容と宗教の多様性
by ブライアン R. ウィルソン博士
(オックスフォード大学・社会学名誉助教授)
サイエントロジー、南アフリカの宗教
by デビッド・キデスター(南アフリカ、ケープタウン大学比較宗教学教授)
サイエントロジー:真正な宗教
by ウルバノ・アロンソ・ギャラン(ローマ、グレゴリウス大学哲学・神学教授)
サイエントロジー:精神的精神的自己認識への道
by ミハイル・シベルトセフ(モスクワ科学アカデミー)
サイエントロジー:信仰共同体
by ロニー・クリーバー(南メソジスト大学)
サイエントロジーと、社会科学における宗教の現代的な定義
by アレハンドロ・フリヘリオ博士(ブエノスアイレス、アルゼンチン・カトリック大学社会学教授)
サイエントロジーとイスラム、その類似性の研究
by 澤田二美雄(沙葉)(唯一神道秘伝八代目継承者、アフルル・バイト世界連合総務)
サイエントロジーと宗教
by クリスティアン・フォンク(ベルギー、アントワープ、比較宗教学部長)
サイエントロジー 東洋および西洋の宗教との比較
by ペル・アルネ・ベルグリー(ストックホルム大学宗教史教授)
サイエントロジー、その宇宙論、人類学、倫理と方法論の体系
by レジ・ドリクブール(フランス、リール第3大学宗教社会学教授)
サイエントロジー ― その歴史的な形態上の枠組み
by ダリオ・サバトゥッチ(ローマ大学宗教史教授)
サイエントロジー:その真の性質
by ハリー・ヘイノ(フィンランド、タンペレ大学神学教授)
サイエントロジー:その宗教性の特徴
by フランク K. フリン(ワシントン大学宗教学助教授)