VI. サイエントロジーの実践

コーランは、信条や信仰だけのものではありません。 より良い人生を送ることを重視するために、サイエントロジーに似た実践もあります。 明らかに、個々の教会の儀式の慣行があり、サイエントロジー宗教は明らかにイスラム宗教ではないので、同じではありません。 しかし、両方の哲学には、教義や仕事があり、人が自分の教会やモスクの外でより良い人生を送るのを助けるように設計されています。 これらにはメンバーが従うことで、益を受けることができる行動の道徳律や倫理律が含まれています。 どちらにも独自のジャスティスの規律があります。

似た道徳律の例として、イスラムの信仰におけるアルコール排除の実践を引き合いに出すことができます。一方、サイエントロジーでは、L. ロン ハバードが『しあわせへの道』でアルコールについて、こう記しています。「アルコールをとっている人は注意力が鈍ります。 アルコールのせいで、より機敏(きびん)になったとその人たちが思っている時でさえ、反応する能力は鈍くなっています。 アルコールには医学的な価値がいくらかあります。 しかし、それはひどく過大評価されることがあります。 アルコールをとっている人が、あなたの乗る車や飛行機を運転するのを許してはいけません。 飲酒が人の命を奪ってしまう例は、ひとつだけではありません。 少しのお酒でも大きな影響を与えます。飲みすぎによって、不幸や死という結果に終わらないようにしなさい。 人びとにお酒を飲みすぎないように思いとどまらせましょう。」 明らかに、両者のアルコールに関する見解は一致しませんが、多くのサイエントロジストはアルコールを飲まず、イスラム教徒のアルコールのない環境でもくつろげます。

これは単に、両宗教にある程度共通している生活の中での規律の一例ですが、その仲間たちはより良い人生を送っていることが見受けられます。 この点でそれらは似ています。

しかし、サイエントロジーの主要な実践は「オーディティング」、つまり人をクリアーそしてOTという精神的な状態にまで高める実践です。 もちろん、人がイマーム・ザマーンの持つGhaibの状態に到達できる事実についてサイエントロジーによって書かれた主張はありません。 イスラムではそのような精神的状態を達成するために、人は断食したり祈らなければならないと言われていますが、この状態は、サイエントロジストたちによるクリアーやOTと同じとは見なされません。

クリアーの状態、さらにOTの状態は、オーディティングによって達成されます。 オーディティングとは、実践によって、「auditor(オーディター:聴く人を意味するラテン語の『audire[聞くこと]』から)」と呼ばれる訓練された人の助けを得て、本当の精神的な存在、あるいは「セイタン(thetan)」と専門用語で呼ばれるものを扱います。 セイタンであるその人は、オーディターの何年にも及ぶ根気強い勉強と技能の助けを得て、精神的な存在としての自分を小さくし、精神的存在としての能力や知覚を下げた時を、その人の記憶の中で見付けることができ、「存在のらせん状悪循環」と呼ばれる状態を逆転させます。 最初に記憶が閉塞され、喪失が現れ、精神的なビーイング(またはセイタン)の能力が減少した多くの事柄が見付かります。 これはほとんどの人々のケースです。 とはいえ、オーディターの助けを借りてオーディティングを受けている人は、すぐに自分の過去を詳しく話すことができ、そうできない場合でも、失われた記憶と精神的な能力を取り戻し、完全なる自由へのブリッジを昇り始めます。 このブリッジは、完全なOT(operating thetan:機能しているセイタン)への道にいる人の相対的な位置を示す、「意識とグレードのチャート」として図表でも表されているので、人はより大きな能力に至るこの精神的道筋を旅することができます。 セイタンとしてのビーイングは、失われた意識、知覚、能力を取り戻すことができます。 完全なる自由へのブリッジには、それぞれのレベルの横に、回復が期待できる能力が明記されています。 このブリッジを昇った時の結果は、事前に知られており、完全に予測可能なものです。

本著者は、この高まった知覚と意識によってイマーム・ザマーンの状態に到達できることが期待できます。 両方の宗教研究から、本著者は、この状態がサイエントロジーのオーディティングを通して直接到達できることを期待できます。

VII. マハディの再現とサイエントロジーの目指すものとの関係
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